止まらない時間

『おめでとうベス ベリル』

 それだけのそっけないカードはシンプルで彼らしい上品な紙質だった。

「ベリル……」

 差し出されているスカーフを手に取り目を細める。

「本当に彼から……?」

「ええ、本物ですよ」

 見てご覧なさい……

 ピエールはスカーフの端を示した。

 そこには見たことの無いマーク──刃先を上に向けた剣の柄に一対の翼、その背後には盾を簡略化した図が描かれたマークが刺繍されていた。