ガリーとあたし。

「ほらシバさん困ってるから。二階行くよ」


「えー、まだなんも聞いてないよー」


「勉強しにきただけだから、邪魔しないでね」


ぶーぶーと文句を言うお姉さんとお母さんを置いて、あたしたちは二階に向かう。


「ごめんねー、ウチの姉さんと母さん、元気すぎて」


「いや、大丈夫だけど……」


ちょっといきなりで面食らった感じはするけど。

ていうか、あんまり雰囲気似てないね、ガリー。


「似てねーよなここの姉弟」


青山君があたしの思ったことを口にした。

「うん、全然似てないや」とあたしは珍しく青山君の言葉に頷きながら、ガリーの部屋に入った。