「おーマメ子!」 廊下ですれ違うたび、青山君はあたしに話し掛けるようになった。 いや別に話し掛けてくるだけならいいんだけど。 「なんで毎回頭叩くの……」 すれ違うたびにこう、青山君はべしべしとあたしの頭を叩いていく。 犬でも撫でるかのように。 気安い。 最初は逃げてたけど、もうなんかめんどくさくなっちゃって、とりあえず口だけで文句言うようにしてる。 「いやー、ちょうどいい場所に頭があったら、そりゃやるでしょ」 やらない。