ガリーとあたし。

「つーか、マメ子そろそろ帰らないとまずくない?」


同じく時計を見た青山君がつぶやく。

うーん、でもあとちょっとなんだけど……なんてちょっと惜しい気持ちになる。

勉強は苦手だけど、一度やる気になるとやってしまいたい、なんて思うのは、ガリーの教え方がいいからなんだと思う。


「うーん、そうだな、じゃあ残りはちょっと宿題ってことで」


にこりと笑いながらも、ちゃんとしっかりしてるところはしっかりしてる。


「ほんとに先生みたい」


笑いながら言うと、ガリーも照れたみたいに「やめてよ」と笑った。


「まだテストまで間あるし、のんびりやっていこうね」


「了解です、ガリー先生」


「やめてって」


「よろしくお願いします、ガク先生」


「お前には甘くしないからな」


便乗しようとした青山君にはびしっと一言。さすが。