“葵っあんたは海とどうしたいの?”



自分に問い掛けながら
海の部屋で待つ。



なんか緊張するな。
ヤバい。
ドキドキしすぎて目眩がしそう。
自分の今感じてる気持ちを伝えるだけのことがこんなにも勇気がいるなんて..。


パタパタ..
海が階段を昇る足音が聞こえる。



カチャッ

扉を開けた海が
ベッドの片隅でちょこんとかしこまっているわたしの姿に目をまるくした。



「は..話しがあるの。」


ピクッと一瞬海が身構えたように見えた。



わたしが口を開くしばらくの間
海の部屋に
重い沈黙とシャワーを浴びた海のソープの香りが漂っていた。