「スカウトの話だって聞いてないよ?」
鼻をずびっとさせながら
海の顔を見る。
「顔ぐしゃぐしゃ。」
泣き顔を見た海が
わたしの頬にぽろぽろ流れる涙を指で拭った。
「スカウトの話は断ったから。だから言う必要ねーなって思ったから。」
え?断った??
「な..んで?大きな舞台に立つのは海の夢じゃなかったの?芸能事務所ならドラマとかの話だって将来的にあるんじゃないの?」
「だからだよ。俺はそこまで望んでない。」
うそだ。
海はずっとずっと大きな夢と希望を持って一生懸命してた。
そんなこと
わたしが一番わかってるんだよ?

