「…何にも無く無いじゃん」


ポロッとこぼれ出た私の本音。


「ごめん」


何で謝るの?


過ちを認めたの?


だったら、謝らないでよ。



「どうするの?」



「どうするも、俺には梓さんしかいないから…」



そんな口ばっかりな台詞は要らないよ。


「じゃあ、私と付き合いたいなら身辺整理してから来て」


私はそう言うと、涼の服と荷物を涼の前に置いた。