奥に有る、テレビでしか見た事が無いような机の向こうに、社長は座っていた。
机の目の前まで歩くと、
「お呼び頂きました、如月梓です」
と名乗った。
もしかすると、少し声が震えて居たかもしれない。
それくらいの威圧感とカリスマ性を持った方なのだ。
「仕事中に呼び出してすまなかったね」
「いえ」
「それと言うのも、君の実力を見込んでの相談が有るのだがね」
「相談……でしょうか?」
大会社の社長が、一社員でありこんな小娘に相談?
何だか結び付かなかったのだ。
「実はね……」
そう言うと、少し身を乗りだし私に笑顔で告げたのだ。
その相談に、私はまた頭を悩ませる事になった。

