新緑が眼に美しいのに 助手席でちょこんと座る 俺の可愛いひとは…、 うさぎみたいな紅い瞳。 俺が泣かした訳じゃない。 彼女が哀しくて、 何も言えない悔しさから 泣いたらしい。 もっとも、 彼女は俺の言葉に、 俯きながらささやかに 返答してくれるだけだけど。 .