この予想もしなかった直ちゃんの行動に不覚にも、俺はうろたえた。


生唾を、ゴクリと飲み込んで直ちゃんの顔を覗き込む。


「直……ちゃん?」

何も言わずに、上目使いで俺を見る直ちゃんがあまりにも可愛くて、愛おしくて今まで我慢していた感情が俺の理性を狂わせる。


二人の心臓の音が、静かな部屋の中で重なり合った時、俺は直ちゃんの薄いピンクの柔らかい唇に、そっと……キスをした。