「こんな所で泣かねぇだろ。大人の女は……。俺ん家来れば?」


「うん……。」


俺は、直ちゃんの手を繋いでアパートに帰った。


「ほら、タオル。」

「ありがと……。」

俺は、ゆっくりと直ちゃんの頭を撫でた。


少しずつ泣き止む直ちゃんを、抱き寄せた。


「ごめんな……。
ひでぇ事言って。」

「ううん。ホントの事だもん……。
無神経過ぎたよね…私。」


抱きしめた腕に力を入れると、直ちゃんが、俺の背中を抱きしめた。