「大山君…。頑張って卒業しなさい。
何もかも捨てて、追い掛けるだけが、愛ではないんですよ?
男は、惚れた女の為に歯を食いしばって頑張らなくてはいけない時が有るんです。
大山君にとって…
今では有りませんか?

彼女は今、神戸の高校にいます。

大学に行って、君の夢を叶えて…迎えに行ってあげなさい。
遅くないですよ。
それからでも…。」

窓の外の景色を見ながら、校長が話し終えた。


夢……。


俺は、この時夢が出来た。


その夢を叶えて、俺は直を迎えに行きたい。


そう思ったんだ…。



それまで、待っててくれるか?