「うるせぇ!なぁ、例え禁恋でも、待てない気持ちもあんだよ。何が悪ぃんだよ。なあ?」


掴んだ腕に力を込めると、校長の顔が痛みに歪んできた。


「止めて、大山君!」




ガチャッ




「どうかしまし……大山、何やってるんだ!」


体育教師が、俺らの声を聞き付け乗り込んで来た。


「手を離しなさい、大山君。」


「…っかったよ。」

腕に入っていた力を緩めた。


「ゴホッ…ゴホッ…。
ああ、西山先生何でもないんですよ。
騒がせて悪かったね。」


乱れたネクタイを直しながら、西山に笑いかけた。