黒板に目をやると、公式を書く直ちゃんがいた。


「これは……ここに当て嵌めるのね?
ここまでで何か分からない人?」


不意に振り返るから、目のやり場に困った。


「はぁ~い!
先生、分かんないんだけど?」


「はい、上田君。」

「先生、いくつ?」

「いいぞぅ~上田」

「25歳です。
って、そうじゃなくて、今は数学の質問でしょ?」


25歳かぁ……以外と年いってんだな。

俺より7歳上か…。