事前調査により、佐藤くんは怖がりだということがわかっていた。 ある日の体育の時間、突然雷が鳴った瞬間の恐怖に怯えた表情を 尚子は見逃していなかった。 秘密基地には、自然に出来たように見せた落とし穴を仕掛けておいた。 庭で捕まえた大きなガマ蛙もゲストとして隠しておいた。 何故か足元に大量のワカメが出現したりと、 なんの変哲もない小さな竹やぶは尚子の手によって、アトラクション・ゾーンと化していた。