尚子は年齢を19歳だと偽り、キャバクラの面接を受けた。 偽の保険証のコピーを使っていたので年齢を疑われることはなかったが、ブスで垢抜けない尚子を採用してくれる店はなかった。 最初から高級店を狙ったのが悪かった。 今は修業することが目的なのだ。 尚子は拠点を新宿歌舞伎町におくのを諦め、総武線沿線のあらゆる駅で降り、調査を始めた。 気にいったのは、『小岩』という駅だった。