「いってきま―す…」 「いってらっしゃ―い!気をつけてね〜!…ほら!由良も早く支度しなさい。まったく…。今何時だと思って…」 今朝もお母さんの声が玄関でこだまする。 「やっべ〜!また遅刻するよ!…あ、綺良いってらっしゃい♪」 遅刻しそうなくらい寝坊してても、私に声をかけてくる由良ちゃん。 「由良ちゃん、遅刻しないようにね!」 そう言って手を振る。 これは、私達の日常。