『…え、は?』 あの人はますますぽかーんとしてた。 でもそんな顔も、かっこよく見えて来ちゃって。 私は半ば強引に羊のケースに入ったホッカイロを渡して 『あ、じゃあ、そういうことで…っ』 そう言って立ち去ろうとした。 でも… 『…あ!待って!これ、君のでしょ?寒くないの?』 そう聞かれたんだけど 私は振り向くことも出来ずに 『大丈夫で―す!』 急いで階段まで逃げた。