なんだか、申し訳なく思ってしまうあたしが居た。 翼が帰ってくる暫くの間、テレビでも観て気を紛らわそうとしていたら…。 バタバタと、リビングに向かって来る足音。 翼?早くない? 残業になると思っていたあたしは余りに早い帰宅に驚いていた。 「どうだった?」 息を切らしながら言う翼に、 「落ち着いたら?」 なんて、自分でもビックリする程、冷静だった。