リカと私の藁人形

どうせ家に帰ってもあたしのことが見えない両親と、あたしに乱暴する変態シスコンな兄しかいない。

あたしの周りには常に友達があふれてたから、その子たちの家にとまらせてもらっていた。

でも、いつもはおばあちゃんの家に行っていた。

おばあちゃんはあたしにとってゆういつの理解者だった。

おばあちゃんの口癖は、「自分が良ければいいじゃない。」というエゴに満ちたものだったのだけれど、あたしはどことなくおばあちゃんがこれを言うのが好きだった。

これを聞くたびに朋子にした罪が消えていく気がしたのかもしれない。