なんとなく左手が温かい


「え!?」


私の左手を小さな女の子が引いている


カツ……カツ……


足音が近付いてきた


「あ、あの…」


すると女の子は私を見てニッコリ


この子…誰?


真っ暗なのに見えるし、私、歩けてるし…


でも、今の私にゆっくり考える、そんな余裕はなくて、背後から近付いてくる足音に怯えていた


急がなきゃ


この階段から下りてしまえば


その時










「キャーッ」










私は二の腕を強い力で掴まれた


もう…ダメだ…