勝手に期待してドキドキしてバカみたい。


「あぁぁ~!もう……!」


無性に恥ずかしくなり、ベッドの上の枕に顔を埋めて悶絶する。


銀の周りにはたくさんの女の子がいる。


それに銀は、あたし以外の女の子にも優しい。


あたしだけが特別なわけじゃないんだよね。



「……銀……」


もっと銀を知りたいよ。


銀にあたしのことを知ってほしいよ。


もっともっと……銀に近付きたい。


「銀の彼女になりたいよ……」


あたしは目を瞑り、銀の優しい笑みを思い浮かべながら叶いそうもない願いをボソッと呟いた。