「痛ぇぇ………銀、鬼だろ?」


「うるせぇ」


みんなブーブーと文句を言いながら頭を擦り、顔を歪める。


そんな彼らの様子を銀は清々しい表情で眺めていた。




「……まぁ、いいや。とにかくうまくやれよ?」


「鈴木さん、銀をよろしくね?」


「あ……うん!」


よく分かんないけど、ここは素直に言うことを聞いておこう。


あたしが頷くと、銀は少し驚いたようにあたしを見つめた。


「じゃーね」


翔太君達はあたしにだけヒラヒラと手を振ると、すぐにその場を後にした。


「あいつらウゼー」


そして、隣に立っていた銀は眉間に皺を寄せボソッとそう呟いた。