「あのさ、鈴木さんって彼氏いるの?」
「いないけど……」
何故かソワソワと辺りを気にしている翔太君。
様子のおかしい翔太君が気になり首を傾げると、翔太君は思いもよらない事を言った。
「そっか。もしよかったら、俺と付き合ってもらえないかな?」
「え……?」
「俺、バレンタインの日から鈴木さんのこといいなって思っててさ」
翔太君は何故か大きな声でそう言い放った。
わざと周りに聞こえるように。
「それ冗談だよね……?」
あの時派手な転び方をしたあたしを、翔太君は明らかに引いた目で見ていた。
それなのに告白なんてありえないよ。
信じられないよ。
「冗談なんかじゃないよ。俺じゃダメかな?」
銀の鋭い目とは違い、パッチリとした女の子のような二重の目に見つめられてもあたしの気持ちは揺るがなかった。
「ごめんなさい。あたし、好きな人がいるから……」
「あ、鈴木さん!ちょっと待って!!……まだ続きが……!!!」
翔太君が何かを言い掛けていたけど今のあたしにはそれを聞く余裕がなかった。
「頑張れよ」
最後にそう言った銀の声がいつもよりかすれていた気がして。
あたしは全速力で銀を追いかけた。
「いないけど……」
何故かソワソワと辺りを気にしている翔太君。
様子のおかしい翔太君が気になり首を傾げると、翔太君は思いもよらない事を言った。
「そっか。もしよかったら、俺と付き合ってもらえないかな?」
「え……?」
「俺、バレンタインの日から鈴木さんのこといいなって思っててさ」
翔太君は何故か大きな声でそう言い放った。
わざと周りに聞こえるように。
「それ冗談だよね……?」
あの時派手な転び方をしたあたしを、翔太君は明らかに引いた目で見ていた。
それなのに告白なんてありえないよ。
信じられないよ。
「冗談なんかじゃないよ。俺じゃダメかな?」
銀の鋭い目とは違い、パッチリとした女の子のような二重の目に見つめられてもあたしの気持ちは揺るがなかった。
「ごめんなさい。あたし、好きな人がいるから……」
「あ、鈴木さん!ちょっと待って!!……まだ続きが……!!!」
翔太君が何かを言い掛けていたけど今のあたしにはそれを聞く余裕がなかった。
「頑張れよ」
最後にそう言った銀の声がいつもよりかすれていた気がして。
あたしは全速力で銀を追いかけた。



