目の下を引きつらせ明らかに引いている翔太君に気付き、自分の顔から血の気が引いていくのが分かった。 やだ……全部見られた。 どうしてよりにもよってこんなところで…… 「……すげぇ豪快な転び方……」 周りにいた翔太君の友達もあたしを見て、互いに目を合わせクスクスと笑っている。 ……やだ。 もうやだ。 恥ずかしい…… もうチョコなんて渡せないよ。 一気に恥ずかしさが込み上げ、赤い顔を見られないように手放してしまったチョコの包みを必死に探す。