「……キャッ……――――!」 そしてあと一歩で翔太君のいるところまで辿り着くという時に、あたしは落ちていたプリントに足を取られ派手に転んだ。 「ちょっ!佐奈大丈夫?!」 見事に背中を床に打ちつけ息の出来なくなったあたしを必死で抱き起そうとする真理子。 「ありがとう……」 あ~あ……何であたしってこんなに鈍くさいんだろ。 プリントに足を取られて転ぶなんて漫画の世界だけだよ。 真理子の手を借り上半身を起こした瞬間、翔太君と視線がぶつかった。