「チョコ渡すくらいどうってことないでしょ?告白するわけじゃあるまいし」


「でもチョコ渡すってことは告白するようなものだよ」


嫌いな男の子にわざわざ手作りのチョコレートを渡す人は世界中探しても、なかなかいないはずだ。



「……なら、あたしが渡してきてあげようか?」


元々せっかちな真理子はあたしに片手を差し出しチョコを渡すように迫る。