正反対恋愛【完結】

その後、あたし達は互いに言葉を交わすことはなかった。


重苦しいムードにも関わらずあたしを家まで送り届けてくれた銀。


そんな銀の優しさが嬉しくもあり、今日に限っては痛くもあった。


「今日は色々ごめんなさい……」


「別に。じゃあ」


銀は手を振ることも振り返る事もなく足早にあたしの前から立ち去った。


去っていく背中を見つめていると、鼻の奥にツンっとした痛みを感じた。


何故か銀がもう二度と笑いかけてくれないような気がして。


あたしは熱くなった目頭から涙が零れ落ちないように、ギュッと唇を噛んだ。