正反対恋愛【完結】

「久し振りのデート楽しんできな?」


「デートじゃないよ」


「デートでしょ?一緒に帰るんだもん」


「……デート……いい響きだぁ」


思わず緩んでいくあたしの表情を見つめ、真理子は苦笑いを浮かべる。



……頑張ろう。


銀に好きな人がいたっていい。


自分の気持ちに正直に生きよう。


「ニヤけてるとこ悪いけど、銀くんきたよ?」


「え?!」


真理子の声で現実に連れ戻され教室の扉を見ると、そこにはこっちを見て優しく微笑む銀が立っていた。