正反対恋愛【完結】


放課後になり周りが騒がしくなる。


結局、授業の内容なんて何一つ頭に入らなかった。


「佐奈~なんだかずいぶんご機嫌ね?」


「……そうかな?」


だって銀と久しぶりに一緒にいられるんだもん。


それに、銀とレイラちゃんが付き合っていないと確信した。


普通、彼女の前で他の女の子誘ったりしないもんね。



銀とレイラちゃんが付き合っていなことをこんなにも喜んでいるあたしは少し性格がひねくれているのかもしれない。


でも普通の女の子なら、好きな人に彼女がいなかったら嬉しいものだ。




『佐奈が自分の気持ちに正直になってくれてよかったよ。応援してるからね』


休み時間、真理子に『銀を諦めない』と話すと真理子は優しく微笑んでくれた。


この時、もう自分の気持ちに嘘をついたりしないと心の中で固く決意した。