正反対恋愛【完結】


「これ、あたしのチョコだから」


すると、あたしが抱き締めていたチョコを強引に奪い真理子がそう言った。



「え……そうなの?誰にあげようとしてたの??」


さっきの態度とは一転し、チョコを貰えるのは自分かもしれないとにわかに騒ぎ出す男の子達。




「……真理子、ありがとう」



真理子の優しさが嬉しかった。


いつも真理子はあたしを庇ってくれる。


男の子にイジめられると、真理子が必ず仕返ししてくれた。


クラスの女子から仲間外れにされた時も、真理子だけはずっとあたしの傍に居てくれた。


だからだろう。


あたしはその後、仲間外れにされることはなくなった。