日和は、 静かに龍星を見つめる。 「うーん… まだ、自分を見つけられずにいる」 「そっか」 「でも、 私…」 「ん?」 「七海さん、 私、 自分の個性を考えたこともなくて、 不満もなくて、 今も、自分で自分を見つめなおしている途中だけど、 ひとつだけ…」 「ひとつだけ?」 「うん。 ひとつだけ…わかる」 「何?」 「私… お母さんがよく着る、 真っ白なスーツと、 ゴールドのハイヒールが、 好きだった」