幼いながらに導きだした答え。それは【ご主人様】と【奴隷】の関係だった。
当時見ていた漫画の影響なんだけど…結果オーライだからいいや。
卒業式の帰り道、いつも二人で遊んでいた展望台に寄り、ベンチに座る。
丁度、夕暮れ時だった。
空はオレンジ色で…比優の顔も同じ色に染まっていた。
いつも以上にかっこいい。
普段は黒い髪がうっすら茶色で、その横顔は凛々しい。
そんな比優を見ていると自然と言葉がこぼれた。
「あんた、わたしの奴隷ね」
「え?」
突然そんなことを言われ、理解できない比優。でもそんなのわたしには関係ない。
「わかったわね?」
「うん!わかった!」
―――ここから始まった。
