sakura-君と出逢えて-




ゆずがいないなんてウソだよ。


だって、死んだ人間が笑いあえるはずなんてない。


ここに存在するわけないもん。


本当は人を驚かすことが好きで、みんなを驚かせようと思ってそれで……。



ねぇ、そうでしょ? ゆず。




ゆず!



ゆず!!




心の中で大きな叫びに変わると、わたしは意識を手放していた。





「……香…………春香……」



誰かに呼ばれてる気がして目をあける。



「え? ゆず?」



ぼんやり映るゆずの顔。


目をこすって再び目を開けると真っ白なカーテンが飛び込んできた。