「ね、先生、この話、お母さんにしたほうがいいのかな?」 わたしがゆずと出会ったこと。 お母さんの過去を知ってしまったこと。 そして、未確認だけど、ゆずはお母さんのことを探してるってこと――。 「……どうかな。早苗はゆずのこと、どう思ってるのかオレには分からないけど…… 戸川に何も話してないところをみると、忘れようとしてるのかもな……」 そう言われてわたしも気づく。