「だ、大丈夫……」 顔をしかめながらお尻をさする茶髪の男の子。 あれ……? この人……どっかで見たことある? そんな錯覚もくりくりっとした大きな目がわたしの心臓を飛び跳ねさせたことで頭から消える。 「大丈夫じゃない……」 「ですよね……」 そりゃーあんな高いところから落ちてこれば……。 わたしは再び目の前にある桜の木を見つめる。 ……ありえないでしょ?