sakura-君と出逢えて-




 *   *   *



カランカラン……。


春になったばかりなのに涼しい音をたててアイスコーヒーの氷が回る。


それとは対照的にわたしの前では湯気がたっているレモンティー。


新に駅前のカフェに連れてこられてわたしは咲来と向き合って座る。



居心地が悪すぎる……。



「ムリヤリで悪かったな……」



ポツリと咲来がわたしに謝った。


咲来らしくない行動で目を見張る。