「春と付き合えればまた違う夢が見えてくるだろ? オレ、夢って終わりがないと思うんだ。
叶うとか叶わないとかじゃなくて、夢を持つこと自体、いいことだと思うんだよね。
だって、そうなりたい! って思えば頑張るだろ?
その頑張りが自分をもっと成長させるってこと。分かる?」
「うん、まぁ……」
「ま、でも、春と付き合ってもずっと一緒にいたいって夢は消えないし、オレはもっと強くなれる気がするんだよね」
「……咲来は十分、今でも強いと思うよ?」
こうやって、わたしに自分の気持ちを話せるだけでも強いと思う。
「そんなことねーよ……もっともっと強くならなきゃ。春の親父さんに負ける……」
「ふっ……何それ」

