「進路だってとりあえず……で進んでるし。でも、オレはムリに将来を決めたくないんだ。
高2にもなって何悠長なことって思われるかもしんねーけどさ。オレは自分が納得して生きたい。
オレの人生だし? だから、今は春と一緒にいられることが一番の夢」
「……何よ、それ……」
咲来らしいといえば咲来らしい言葉に笑えてくる。
「じゃぁ、わたしが咲来と一緒にいたくないって言ったら、咲来の夢はなくなるんだ?」
「てか、それ、リアルに凹む……」
咲来が体操座りをして顔を埋めた。
そんな姿もまたかわいくて思わず笑ってしまう。

