「あ、わたしはっ……」 そんなの、言えるわけがない。 まだ、自分の気持ちに整理がついてないのに……。 咲来にも言えないのに。 こんなところで言えるわけがないっ! 「あ、時間! 時間ないから行くよっ、咲来っ!」 思いっきり咲来の腕を引っ張ってスルリとお父さんの腕から抜け出した。