「春香?」



そう、声が聞こえて目を開けると、そこにはお父さんがいた。


義理のお父さん。



「何……で?」


「譲さんのお墓参りだよ。春香にはずっと内緒にしててごめんな……」


「お父さんは……知ってたんだ?」



お母さんの過去もゆずのことも……。


全てを受け入れて結婚したのかな?


そんなこと、聞いたこともなかったけど……機会があれば聞けそうな気がする。



「ああ。でも、お母さんの心の整理がつくまでは話さないで欲しいって言ってたからどうしても言えなかったんだ」


「そう……」



はにかむお父さん。


お父さんだって辛くて悩んでたこともあったのかもしれない。



お母さんの過去を素直に受け入れられるなんて……きっと時間がかかったよね。