「だから、ゆずの将来のこととか考えてなくて、目先のことばっかりで……離れるのがイヤで堪らなかった。
だからあんなに怒ってあんなことになって……あの事故だって、もっとわたしが注意してればゆずだっていなくならなかった……」
「早苗、それは違うよ。オレはさ、早苗を助けたことを後悔なんてしてない。
早苗を助けられたことは誇りに思ってる」
「……ゆずは優しすぎる。そうやって人を責めないところはずっと変わらないんだね」
お母さんが微笑む。
「でも、わたしはあなたの将来も夢も命までも奪ってしまった。
どうしようもなく苦しくてわたしばかり夢を追いかけて生きてることが辛くて堪らなかった。
本当は……ゆずのところに行きたかった……」
苦しそうな表情で言葉を吐き出すお母さん。

