そんな、ある日、

通学を共にする友人が

あまりにも壮絶なるまでに、

不機嫌でした。


今にも

ぼこぼこにされるんじゃないかというまでに、

壮絶なるまでに

緊迫している、情勢でした。


信号待ちでも、曲がり角でも、

直線路でも、田んぼ道でも、


結局、30分間、

一言も会話をしてくれませんでした。


原因は、校内テストの結果でした。

毎回10番以内の友人は、27番でした。


一方、

いつも何の勉強もせず、

順位はいつも決まって60番の私は、

このとき、ただ一度だけ、

たまたま、原因不明の、

36番でした。



命懸けで勉強に取り組む友人が

27番。


一方、頭の中が、

ヒットスタジオデラックスの私が

36番。

ニアミスでした。追突寸前でした。



学年10番以内が最低目標にして、

最低でも金、最高でも金、

そんな、友人は、

自らのふがいなさで

悔しさがいっぱいなのでした。