1時間後。
「翔?夕食出来たよー、てか食べるの……って、わあ!」
まだ寝てると思っていた翔が肘を付いて、こっちを見ていたから思わず声をあげてしまった。
はずかしい…。
「なんかさ、俺、早紀の旦那になった気分」
「………はい?」
まるで♪をつけたように弾んだ声でそんな事、言われても……。
「わお!しかも、俺の好きなハンバーグじゃん!」
喜びながら席に着く翔を見てから、あたしも席に着いた。
一緒に暮らすって言ったら、これからこの生活が続くってことだよね。
なんか、すごく不安なんだけど。
……………ん?
そういえば―――…。
いただきますをしてから、ふと思ったことを、あたしは素直に口にすることにした。
