言ってしまってからハッとした。
もしかして、翔怒ったかな?
………って、あたし!
なに、中学生相手にビビってんの!
そんなあたしの心配をよそに、翔は欠伸をしながら応える。
「偉そうなって、早紀はヒドいな~」
なんて、言ったかと思いきや
ゴロンと横になってしまった。
「ちょっと、翔っ!結局、あんたは何歳なの?」
慌てて問いただしたものの、すでに翔は夢の中だった。
「~っハァ、もう何なの~?」
あたしは、吐き出すように呟いて、ボスンとソファに座った。
目の前で、寝息をたてて寝ている翔の顔には、どことなく幼さが残っていて。
あ~確かに中学生っぽいかも、と今さらながら納得して。
時計を見ると、ちょうど6時。
あたしは、翔に掛け布団を掛けてから夕食の準備に向かった。
