『そこの人ーっ
――ねぇってば!』
えっ?あたしの事?
肩にポンと手を置かれて思わず硬直。
『あ、ごめん。そんなビビんないで。これ、渡してあげようと思って』
振り向いた先には、
ひょろっとしたやんちゃな感じの中学生くらいの男の子が立っていた。
もしかして…っ。
『あのっ、さっき……』
どうしよう、話しかけちゃったけどなんて言えばいいんだろう。
それに、さっきの人のが声とか低かった気がするし。
なんだか目の前の人はチャラチャラした感じで、とてもあんな事するようには見えない。
ごまかそうと頭を働かせたとき。
『あー、大丈夫だよ。捕まえて警察連れてったから』
目の前の人物から発っせられた言葉。
その表情にはさっきまでの笑顔は無くなっていた。
『俺、あーゆうことする奴大っキライ』
