俺は、藍沢梓(17)俗に言う引き籠もりだ。
好きなことは引き籠もり、
趣味は引き籠もり。



そんな弟に耐えきれなくなった兄の竜清が、親友の桐生恭平とか言う奴に預けることにしたみたいだ。







「コイツが、竜清の言ってた弟の梓って奴?」


「そうだ。中二の頃からずっと引き籠もりっぱなし!」



「でもさぁ、コイツ全く顔わかんねぇけど?」


そう…だって前髪は伸び放題だからだ。

にしても、この桐生って男は恐ろしい程にカッコいい!!

「とりあえず、俺はもう行かなきゃなんねぇからな。
よろしく頼むぞ恭平。
じゃな、梓!」


最後に俺の頭を撫でてから、兄貴は去って行った。

兄貴は、海外出張で当分家を出て行くらしい。