「嘘泣きは止めてくれますか?虫酸が走るの」 そう言うと、風花は俺の手をとり教室を出た。 教室に残された人々は未だに泣いている峪下を慰めていた。 嘘で塗り固めた現の中でたった一人、峪下 梓はその顔を醜く歪めていた。