映セ身

 
その時。


「あっ!」

足元の、パソコンの電源コードにうっかり足を引っ掛けていたのに気付かず、そのまま鏡の前から離れようとしてしまった。

コードは姿見の土台を動かし、姿見は仰向けに倒れ始めた。


…そこまでの一連の動きは、スローモーションのように私の網膜に焼き付けられてゆく。


姿見を立て直そうと、私は反射的に鏡を上から捕まえようとしていた。