「………野獣?」 「そう、狙った女はどんな手を使ってでも奪い取るって言われてるから…それがたとえ…彼氏がいてもね」 仁君は低い声でそう言うと、あたしをジッと見つめた。 「………何それ…何か…酷い…」 あたしは驚きのあまり声が出なかった。 「だろ?前の学校でそれが問題になって…こっちに転校してくることになったらしい」